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糖尿病について

糖尿病の状況

平成24年「国民健康・栄養調査」の結果によれば、国内の糖尿病が強く疑われる者(糖尿病有病者)は約950万人、糖尿病の可能性を否定できない者(糖尿病予備群)は約1,100万人とされ、両者を合わせると予備群は約2,050万人と推計される。平成9年以降、はじめて減少に転じたものの、依然として患者や予備軍数は高値である。

 

糖尿病の状況

「糖尿病が強く疑われる者」、「糖尿病の可能性を否定できない者」の推計人数の年次推移 (20歳以上、男女計)出典:厚生労働省平成24年 国民健康・栄養調査結果の概要より

 

 国際糖尿病連合(IDF)「糖尿病アトラス 第6版 2014 UPDATE」によれば、2014年現在で糖尿病有病者数は3億8,670万人(有病率 8.3%)に上る。糖尿病有病数は、米国は世界3位で、CDC(米国疾病予防管理センター)2012年の調査によると、糖尿病有病数は2,900万人を超え、全人口の9.3%が糖尿病と推定している。このように、糖尿病患者とその予備軍は、世界的に増え続けている。

 平成24年度 国民医療費の概況(厚生労働省)によれば、「国民医療費」は、2012年度は39兆2,117億円で、6年連続で過去最高を更新した。そのうち、糖尿病の医療費は1兆2,088億円とされる。ちなみに、一番多かったのは「循環器系の疾患」で5兆7,973億円(構成割合20.5%)であった。糖尿病の医療費総数は65歳未満で4,393億円なのに対し65歳以上では7,821億円で、65歳以上が3分の2を占めている。

 

糖尿病のリスク

 糖尿病は、それ自体は直接命に関わる病気ではないが、自覚症状がないまま進行して、合併症を起こすことが大きな問題である。「糖尿病性網膜症」、「糖尿病性神経障害」、「糖尿病性腎症」は糖尿病特有のもので、「三大合併症」と呼ばれている。いずれも血糖値が高い状態が続くことによって、血管の障害を引き起こし、発症する。

 

糖尿病の危険因子

 糖尿病は代表的な生活習慣病で、食べすぎや飲みすぎ、運動不足、喫煙、ストレスなど、悪しき生活習慣が最大の危険因子となる。また、高血圧や脂質異常症、肥満も、糖尿病の発症・悪化の原因となる。とくに肥満になるとインスリンの働きが悪くなり、血糖値が上昇しやすくなる。
糖尿病の危険因子として考えられるもの
過食、多量の飲酒、運動不足、喫煙、ストレス、高血圧、脂質異常症
肥満、遺伝的要因

 

糖尿病の予防・改善に向けて

1型糖尿病の方は、発病してすぐに血糖が極めて高くなることがあり、口渇、多飲、多尿、体重減少などの初期症状症や意識障害ということが起きることが多い。これに対して2型糖尿病の方は、多くの場合糖尿病を発症してしばらくのあいだは「何の症状もない」。血糖値がかなり高くなってはじめて、口渇、多飲、多尿、体重減少などの症状は出現する。糖尿病の合併症が進行すると、それと関連した症状として、足がしびれる・つる、傷の治りが悪い、目が見えにくい、足のむくみ などが見られることがある。自覚症状がないため、患者さんは、しばしば、生活習慣を変えようという動機をもてず、通院を中断することもある。医療者は、すべての糖尿病の方に「自覚症状がなくても生活習慣の改善にとりくみ、定期的な通院と検査を継続することが重要である」ことを確実に伝える必要がある。定期検診を呼びかけること、検診をうけていない方で糖尿病の疑いがある場合、血糖値やHbA1cの検査を行うことが、糖尿病の早期発見のために重要である。生活習慣改善の指導として、食生活の改善、 運動、禁煙の奨励を行うことが重要である。

<参考情報>

平成24年度 国民医療費の概況

平成24年国民健康・栄養調査報告

国立国際医療研究センター研究所