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高血圧について

日本の高血圧の状況


厚生労働省の平成26年の調査によると、高血圧性疾患の継続的な治療を受けていると推測される患者数は約1010万人と推測され、治療を受けていない人を合わせると4000万人を超えるといわれています。平成26年度の国民医療費は40兆8,071億円で、前年度に比べ7,461億円(1.9%)の増加となっています。高血圧性疾患の年間医療費は1兆8,890億円にも上っています。


 

高血圧のリスク


高血圧そのものは直接命に関わるものではありませんが、自覚できる症状がないまま進行していくため、気付かないうちに様々な合併症を発症させる原因となります。心肥大、心不全、脳出血、脳梗塞、心筋梗塞、網膜病、腎障害などを誘発し、中には死に繋がるものも少なくありません。EPOCH-JAPAN(日本のコホート研究統合プロジェクト)の試算によると、全心血管病死亡の50%、脳卒中死亡の52%、冠動脈疾患死亡の59%が至適血圧を超える血圧高値に起因する死亡であると評価されています。

 
 

高血圧の危険因子


高血圧は偏った生活習慣が最大の危険因子です。遺伝などの体質に起因する場合もあります。

 
●血圧を上げる主な要因

・塩分の過剰摂取
塩分を薄めるために体が水を溜め込むことで血液量が増加し血圧が上昇します。

・喫煙
タバコの血圧への影響は主にニコチンや一酸化炭素によるものです。
ニコチンは血管を収縮させ血圧を上げます。また一酸化炭素により血液中の酸素濃度が低くなり、心臓の負担も増えていきます。

・肥満
肥満になるとインスリンの分泌が過剰になり血圧上昇に繋がります。また脂肪細胞から血圧を上昇させるアンギオテンシノーゲンという物質が分泌されるために血圧が上昇します。 

・飲酒
アルコールで血圧が上がるのは、血管の収縮反応が高まる、交感神経の活動、腎臓からマグネシウムやカルシウムが失われることによるなどと考えられています。またお酒のカロリーによる肥満や、つまみとして味の濃い食べものを多く食べることも関係してきます。

・ストレス
社会でうける様々なストレスは血圧の上昇につながります。脳への刺激が交感神経を伝わって心臓に働きかけ、脈拍数を増やしたり、血管に作用して血管を収縮させ血圧を上昇させます。

体質、遺伝
両親からの遺伝により、比較的若いころから高血圧になることがあります。


 

高血圧の予防・改善に向けて


生活習慣を改善することはそれ自体で降圧が期待され、さらには薬の作用を補助したり薬の減量にも繋がったりします。降圧薬の使用の有無にかかわらず生活習慣の改善のための指導・教育を積極的に行い、合併症を予防することが大切です。また健常人においても適切な生活習慣を身につけることが高血圧を予防することにおいて重要です。見直すべき生活習慣として、減塩などの食生活、運動、減量、飲酒、喫煙などが挙げられます。 

 

参考情報


厚生労働省 平成26年(2014年)患者調査の概況
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kanja/14/index.html
 
厚生労働省 平成27年(2015年)人口動態統計(確定数)の概況
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/kakutei15/
 
厚生労働省 平成26年度国民医療費の概況
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-iryohi/14/

高血圧治療ガイドライン2014
http://www.jpnsh.jp/data/jsh2014/jsh2014v1_1.pdf

一般社団法人日本生活習慣病予防協会
http://www.seikatsusyukanbyo.com/

血圧ドットコム
http://www.ketsuatsu.com/basic/