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医療者向け


診療ガイドラインなど

国内  


●日本うつ病学会ガイドライン2016: 重症度・症状の種類により章を分類
                                                            DSM-Vを用いている


●GRID HAM-D構造化面接ガイド日本臨床精神神経薬理学会
 頻度と程度の2次元で評価する

 

海外



 
 ●WFSBP: 病期(急性期、治療期、回復期)により章を分類 
         世界中の専門家が集まって作っている。
  

         プライマリ・ケアにおける治療ガイドライン(2007)

             急性期・回復期における治療ガイドライン(2013)

             維持期における治療ガイドライン(2015)



 NICE pathway: イギリス

 ●アメリカ精神医学会(America Psychiatric Association): DSMを作成している学会
     
         治療ガイドライン2010

         簡易版


 ●オーストラリアのガイドライン(2004)

 ●NPS MEDICINEWISEホームページ: オーストラリアの薬物治療の総合情報サイト








 

薬物治療についての情報など
 

アルゴリズム

WFSBPガイドラインより作成

 

薬物治療

抗うつ薬の特徴

●作用機序ごと





●薬物のプロフィール (今日の治療薬、インタビューフォームをもとに作成)


 

副作用・相互作用

●副作用
抗うつ薬により起こりうる副作用とその対策  (今日の治療薬より作成)







●相互作用

 ほとんどの薬剤は、単剤で使用することを前提に認可されており、実際に薬物治療を実施するには
 添付文書の情報だけでは不十分であるといえます。

 薬物相互作用には、以下の2種類があります。
  *薬物動態学的相互作用…ADME(吸収、分布、代謝、排泄)の過程でおこる
  *薬力学的相互作用



 ◆吸収 Absorption
   多くの抗うつ薬は食事の影響を受けにくいが、血漿タンパク結合率は薬によりさまざまである。
 
   タンパク結合率が高い薬ほど、血漿タンパク量の影響を受けやすくなります。
   薬が結合する主要なタンパク質はアルブミン、α₁酸性等タンパク質(塩基性薬物のみ)です。
   
   低アルブミン状態(低栄養、肝障害、腎障害など)には、血中の非タンパク結合型分率が上がるので
   副作用リスクが上昇します。
   α₁酸性糖タンパクは炎症により増加します。炎症のある状態で定めた服用量を継続すると
   炎症が静まったときに副作用リスクが上昇します。


 ◆代謝 Metabolism
   SSRIの酵素阻害作用は用量依存の傾向があるという報告があります。

   代表的な薬物代謝酵素であるシトクロムP450(CYP)は併用薬や食事、喫煙、飲酒、
   生まれ持った遺伝子型などにより誘導・阻害を受けます。
   酵素誘導されると薬が効きにくい、酵素阻害されると副作用が現れることがあります。

   抗うつ薬に関わるCYPの遺伝子多型は以下のようなものがあります。(*は変異の場所)
   ・CYP2D6
    PM(poor metaboliser)の頻度は白人では7%と高いが日本人では1%以下という報告があります。
    しかし、IM(intermediate metaboliser)の頻度は15%ほどに達します(*10の変異)
    2D6のIMは酵素活性が1/5程度まで低下するといわれています。

   ・CYP2C19
    日本人でPMの頻度は約20%に達します。(*2,*3の変異)

   ・CYP2C9
         最も重要な*3変異の頻度は日本人では2%
    ホモ接合体の推定頻度は2500人に1人、ヘテロ接合体は25人に1人と言われていますが、
    酵素活性にどの程度影響があるのかについての情報を得られていません。



CYP基質・誘導・阻害薬    Spina E and de Leon J. J Neural Transm DOI 10.1007/s00702-014-1300-5   

 

DSMの変更点

今発行されているDSMの最新版はDSM-Ⅴです。日本うつ病学会ガイドライン2016年版はこれを用いています。
これまではDSM-Ⅳ、DSM-Ⅳ-TR(改訂版)を用いていました。日本うつ病学会ガイドライン2013や、その他のガイドラインなどでも、まだこちらをもとに書いてあるものを多く見かけると思います。
以下にうつ病に関係する変更点をまとめました。

DSM-Ⅳ、Ⅳ-TRでは、「気分障害」というカテゴリの中に「大うつ病性障害」と「双極性障害」が分類されていました。
Ⅴでは「気分障害」というカテゴリを廃止し、「抑うつ障害群」、「双極性障害および関連障害群」という2つの独立したカテゴリが採用されました。

Ⅳ-TRで大うつ病性障害と双極性障害の間にあった疾患概念(多くは双極スペクトラム障害)は、
Ⅴではいずれかに分類または“今後の研究のための病態”として分類または特定用語というかたちで分類されました。

                                       山田 臨床精神医学 2016 ; 45(3) : 277-284

                     
 

 

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